夏休みに取り入れたい、子供の非認知能力を高める体験活動。

#Life Style

夏休みの時期だからこそ、日頃なかなかできない体験活動を子供に体験させたいと考える親御さんも

多いのではないでしょうか。

 

また、小学校高学年〜青年期にある思春期の子供達にとっては、

親元から離れ、社会や自然に触れることで、新たな自分との出会いや価値観の気づきが

体験活動を通じて芽生えることも期待できます。

 

今回は、自然体験からボランティア、社会や地域産業に関わるフィールドワークなど体験活動が

知的好奇心や学ぶ意欲など、人生を豊かにする基盤となる「生きる力」の醸成に効果的と

言われている魅力に迫りたいと思います。

 

 

体験活動とは?

「自分の身体を通して実地に経験する活動のこと」であり、子どもたちがいわば身体全体で対象に働きかけ、

かかわっていく活動のことである。

参照:文科省HP 体験活動の教育的意義

 

 

【体験活動のジャンル】

①自然体験活動

登⼭やキャンプ、ハイキング等といった野外活動、星空や動植 物観察といった⾃然・環境に係る学習活動

 

②生活・文化体験活動

読書、野遊び、スポーツ、部活動、地域や学校にお ける年中⾏事から伝統文化や文化芸術に触れる活動

 

③社会体験活動

ボランティア活動や職場体験活動、インターンシップ、農山漁業や地域産業に関わる体験活動など。

 

 

 

 

体験活動が与える学びの効果とは?

最近は、体験活動の様に直接的なものよりも、インターネットやテレビ等の媒体を活用して学びとる「間接体験」や

シュミレーションや模型等を活用した「疑似体験」による学びのプログラムが増えてきたと言われています。

しかしながら、[生きる力]を育む上で、自然や社会の現実に触れる実際の体験活動の重要性が謳われており、

直接体験活動の機会の減少やコロナ禍感染症対策規制からこうした活動の減少は課題に挙げられています。

この直接体験の与える学びの効果には、子供達の五感を刺激し、思考力や行動力、また協同性を育む上で下記のような効果があると言われています。

 

 

参照:文科省HP 体験活動の教育的意義より抜粋

体験活動は、豊かな人間性、自ら学び、自ら考える力などの生きる力の基盤、子どもの成長の糧としての役割が期待されている。つまり、思考や実践の出発点あるいは基盤として、あるいは、思考や知識を働かせ、実践して、よりよい生活を創り出していくために体験が必要であるとされている。

具体的には、次のような点において効果があると考えられる。

 

  • 1現実の世界や生活などへの興味・関心、意欲の向上
  • 2問題発見や問題解決能力の育成
  • 3思考や理解の基盤づくり
  • 4教科等の「知」の総合化と実践化
  • 5自己との出会いと成就感や自尊感情の獲得
  • 6社会性や共に生きる力の育成
  • 7豊かな人間性や価値観の形成
  • 8基礎的な体力や心身の健康の保持増進

 

具体的な体験や事物との関わりから、感動・驚きの感情を通じて、「なぜ、どうして」という視点の深掘りや

実際の生活や社会、自然の在り方を学ぶことができます。

また、そこで得た知識や考え方を基に、実生活の様々な課題に取り組むことを通じて、

自らを高め、よりよい生活を創り出していくことができる。

このことが今後の子供達に社会で生きる力を伸ばすことにつながると言われています。

 

 

 

 

 

 

非認知能力の重要性

この体験活動が、今注目を日本国外で集める「非認知能力」の醸成にも効果があると言われています。

非認知能力とは、経済学者ヘックマンが提唱した能力で、OECDでは「社会情動スキル」と定義されています。

従来の学力テストで測定している読み書きや計算能力などいわゆるIQの様に測定できる能力「認知能力」に対し、

テストでは測定できない能力を指し、

具体的には、

・目標を達成する力(忍耐力・意欲、自己制御・自己効力感)

・他社と協働する力(社会的スキル、協調性、信頼、共感)

・情動を制御する力(自尊心、自制、内在化・外材化問題行動のリスクの低さ)

と区分されています。

 

この非認知能力が重要視された背景には、大きく下記の2つがあります。

 

①認知能力と非認知能力の関係性

これまで欧米・日本においても読み書きや思考力といった知的教育に力を入れてきた背景があり、

粘り強さややり遂げる力、失敗しても挑戦する意欲などの非認知能力の部分があまり重視されてこなかった経緯があります。

しかしながら、この非認知能力が認知能力を伸ばすことに相互作用的な役割を果たすことがわかってきました。

当然ですが、学ぶ意欲や好奇心とともに学ぶプロセスには、粘り強さや失敗しても継続して問題を解決する

力が必要とされます。

自ずと認知能力と非認知能力の両方がサイクルとなって伸びていくという考え方です。

これまでは、この非認知能力を気質や性格として捉えていた背景がありますが、

「スキル」という風に捉えなおすことで鍛えられる能力だと考えられています。

 

 

②社会を生き抜く力がつく

非認知能力が認知能力を伸ばす上でも一役買っているだけでなく、

将来の年収、学歴や就業形態などの労働市場や社会的行動(犯罪率の低さ)、健康(身体的・精神的)にも

寄与することがわかってきました。

注目を集めたのは、経済学者のヘックマンが行った「ペリー就学前計画」という介入研究です。

※ペリー就学前計画

貧困層のアフリカ系米国民の幼児を対象に1962年から開始され、彼らが40歳になるまで追跡調査を行ったアメリカ・ミシガン州のペリー小学校付属幼稚園で実施された実験。

 

幼児教育を受けた子供達が、成人後の雇用や経済状況が安定し、生涯に渡って所得の向上が見られ、

犯罪率も低くなるなど、人生をより良くできることを実証した社会実験として知られており、

この背景に非認知能力が起因していると言われています。

 

 

参考文献

 

 

 

沖縄の自然や地域産業の魅力

こうした非認知能力を高める上で、沖縄の自然や文化・伝統、地域産業が非常に子供達の学ぶフィールドとして

ポテンシャルを秘めている様に思います。

世界自然遺産に登録された豊かな自然を持つやんばる地域や綺麗な海は沖縄が誇る自然財産です。

他にも、琉球王国時代に育まれた沖縄独特の食文化や芸能、

そして、農水産業や観光産業など社会体験活動にコネクト出来る地域産業が多いのも魅力です。

 

南西食品の社会的役割としても、沖縄の地域産業を代表して社会課題への支援や

子供達の学びを支えるプログラムを提供しています。

沖縄の土壌の恵みである生産物を市場に出していくだけではなく、地域とともに社会を構成する一企業として、

社会的役割を果たすことは南西食品が大事にしている活動です。

 

地域の子供達に行ったSDGsプログラムはこちらから

 

 

 

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