高校生が挑む!Omoimoの商品企画や販売戦略を考えるプロジェクト
みなさん、こんにちは!Omoimoの広報より2023年12月から3月まで実施された、
県外高校生がOmoimoに密着!商品企画や販売戦略を考える探究学習プログラムをレポート致します♪
これは、認定NPO法人 very50が実施しているプログラムの一つ(Mission on the Ground 通称MoG)で、
京都府の私立高等学校の学生の皆さんが沖縄の数々の企業と一緒に取り組んでいます。
南西食品株式会社 リテール事業「Omoimo」も今回ご縁あって、高校生の皆さんと素晴らしい
学びや経験を頂きましたので、こちらのコラムでシェアさせていただいております。
高校生MoGとは
MoG(Mission on the Ground)は、社会起業家が直面している課題を現役社会人や大学生といっしょに解決していく超・実践型のスタディプログラムです。「60日間の国内研修(問題解決トレーニング)」と「10日間の現地ワーク」の合計70日で構成され、通常のスタディツアーと異なり、実際に起こっている問題の解決に挑戦し、インパクトを与えられることが特徴です。国内外の活躍するチェンジメーカーと共にリアルな課題を通じ、自分たちで考え抜き、目標達成のためにやり抜ける力を短期間で身に付けていきます。
(very50のWEBより抜粋)
Omoimoのことや課題について高校生と考える
①高校生の目線から見えてくるOmoimoのこと
オンライン授業を通じてスタートしたこのプログラム。
初回授業の事業説明では、県外の学生には見慣れない食材「紅芋(沖夢紫)」についてや、その生産地との連携、「焼き芋」「紅芋を使ったスイーツ」の商品紹介に加え、事業コンセプトや想いを伝えました。
Omoimoに興味をもって参加してくれていて、事前にWEBやSNSを通じて企業研究をしてくれていたのですが、
その時に面白かったのが、身近に感じるスイーツ商品ということもあって、こんな質問が出ました。
「なぜこんなに値段が高いのですか?」
背景には学生向けのワンコイン商品があったらいいのにという趣旨から出たもの。
確かに高校生の目線からみると250gで600円という値段は少し高く感じた様に思います。
「値段が高いには理由がある。」
そんな商品開発ストーリーやお芋の生産状況など「Omoimo」の伝えたい価値を深堀して、事業課題や事業アップデートを考えることから始まりました。
②Omoimoが高校生のみなさんと一緒に考えてもらいたい事業課題とは
値段が高いのでは?という質問への回答に、久米島で採れる紅芋(沖夢紫)が品種ゆえに栽培に手間暇がかかることから
その希少性や味や色味などの品質の高さをしっかり値段に反映する必要があることを伝えました。
だからこそ、「値段高い」だけではなく、「価値」を感じてもらうための商品紹介が重要であることも大事なテーマになってきます。
他にも、事業計画と大きく乖離して作付けに対して収穫高が計画通りにいかない生産背景の課題に対し、
焼き芋に打って変わる紅芋スイーツ商品をどう販売し、魅力を伝えていけるのかの商品提案や、店舗へ来店してもらえるお客様の層を広げていくかなどを一緒に考えてもらいたいとお話ししました。
※現在沖縄では沖夢紫だけでなく、他の品種も需要に対して収穫(生産量)が追いついていない状況です。
そこで学生のみなさんと練って最終的に決定したプロジェクトのテーマはこちら。
- Omoimo店舗への来客者数を増やすマーケティング施策の立案・実行
- 沖夢紫の良さを生かした若者らしい新商品の開発
- 県内の人に、‘’紅芋の焼き芋‘’という概念を広げていく
まず事業が開始してまだ1年。まだまだ多くの方にOmoimoの商品を味わっていただきたい、魅力を伝えたいと、店舗に多くのお客様に来店頂きたいというミッションがあります。
また、「紅芋(沖夢紫)の焼き芋」を提供するのが難しいなかで、特にターゲットを若い世代にも届けられる新商品開発に挑戦してみよう!
そして、何よりまた収穫が安定して提供する時にはこの紅芋(沖夢紫)の焼き芋がプレミアムなものとして価値を伝えていくことを目標に掲げてプロジェクトを進めていくことになりました。
いざ!研修旅行 〜現地ワークの3泊4日間〜
①Omoimoをサポートする4つのチーム
オンラインを通じて出てきた問いや提案内容を現地ワークで、検証、販売現場の視察・実践のプログラムが始まります。
メンバーは、目的別に4つのチームを組成し市場リサーチや実戦販売、SNS戦略の提案内容を固めるための裏付けや検証のワークに移りました。
①POPやポスターデザイン考案(集客アップの広報デザイン)
②SNS用フォトスポットボード製作(SNSでの話題作りや新しいターゲット獲得)
③試食や路上アンケートヒアリング(市場リサーチ)
④POP UPイベントでの実戦販売(売り場作り)
3泊4日の4日間、沖縄の国際通りや北谷のアメリカンビレッジで道ゆく人に声をかけてアンケート実施や
競合になりそうな店舗を視察。
なかなか声をかけてもアンケートに協力してもらえず、市場の声を拾うことも苦労したと高校生からの声も聞こえてきました。
また、実戦販売ではうるま市のうるマルシェにて売り場作りから全て高校生で担当し、ポップのデザインや
購入した商品を写真に撮ってSNSにシェアしてもらえるようなフォトブースも製作。
お客様の接客まで全て高校生に任せて見事商品完売!!。
実地ワークを終えると、ホテルに戻り検証した内容を提案資料としてまとめ、新商品の企画提案とかなり濃密な
プロジェクトになりました。
最終日には、この全ての検証と実践を通じてまとめた提案レポートをプレゼン資料とともに提案を頂きました。
②実践からみえてきたこと
学生のみなさんが、プレゼン時に提案されたのは、掲げたプロジェクトテーマに基づいた具体的な解決策でした。
Omoimoのメインとなる30〜40代女性のお客様層に合わせて、新商品開発には、話題性のあるものや境遇に合わせて
使いやすいこんな商品提案がありました。
・アフタヌーンティーセットとして
・離乳食として
・冷凍食品の展開
・紅芋の焼き芋に合う紅茶とのセット販売
他にもSNS戦略では、
・インスタ映えするデコレーション商品の提案
・イベント時限定カスタムトッピング商品
・購入商品の撮影スポットの設置
・SNSに商品画像をもっとあげて何のお店かをわかる様にした方がいい
店舗改善案
・POPをカラフルに商品についてのコメントを添えてみる。(売れ筋NO1やホクホク系好きに、オススメ!といった言葉)
・商品がメインとなるショーケースの設置(売り場に目玉を作る)
・「紅芋」→「沖夢紫」に置き換えて、沖夢紫のブランディングと名前の浸透を図る
などなど。
実戦販売会でのお客様の行動の様子や競合店視察から得た着想アイディア、お客様の立場になって市場リサーチをかけた
結果に基づいた、とても説得力のある内容でした。
実際にOmoimoでも既に実施しているものもありましたが、「なるほど!」こんな風に捉えるとより良いのかと
気づきが多かった様に思います。
Omoimoから学生のみなさんへのメッセージ
事業では、想定していたことと違う状況に遭遇しながらも展開・邁進していく事も多くあります。
実際にお客様と接したり、事業継続の中で作物の収穫量が計画と異なり紅芋の焼き芋が販売が難しい場合でも
その状況を救ってくれる新商品の開発に繋がったりと日々Omoimoの挑戦があります。
今回、高校生のみなさんがそんな私たちの挑戦に一緒になって頭を捻り、足を使って調べ、お客様に接し、商品を食して
よりよい事業になるために力を貸してくれました。
彼らの様子を見ていると、当初捉えていた「Omoimo」がより身近に想いある事業へと、現地ワークを通じてグッと近く、一体感を生むようなそんな温度感を感じました。
お陰で、私たち自身が客観的に事業を捉えることができたり、ハッとさせられる様な鋭い気づきを下さったりと学びが多くありました。
こうして、色んな形で関われ、応援を頂くことも感謝の想いで一杯です。
事業係長の宮城は、
「私が高校生だったらこんなプロジェクトに是非参加したい!本当に羨ましい経験をされています。」
と話していました。
また、このプロジェクト遂行にご尽力を頂いたvery50のみなさま、関係者のみなさま本当にありがとうございました。
実戦販売会後の学生のみなさんとの思い出を添えて・・・。